インクを作ろう!


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インクの材料
インクは絵具の粉(ピグメント)と乾性油、体質
顔料、助材、樹脂、溶剤などを必要に応じて練り
合わせて作ります 。

赤い粉が「ターキーレッド」という顔料、混ぜ合
わせる油は今回00ワニスを使っています。
奥の丸いガラスに柄のついたものがインク練り合
わせ用の道具、マーラーです。

オイルとなじませる
まずピグメントの中に少しづつ油をたらし、へらな
どで馴染ませていきます。
この時へらはステンレスや木などの絵具の粉との金
属反応をおこさせない素材のものを使います。

油は一度に沢山まぜ過ぎないように気をつけて少し
づつ混ぜていきます。
マーラーで練る
油とピグメントがある程度馴染んだら今度はマー
ラーで練り合わせていきます。

少しバサバサしているピグメントをまずまとめて
いきます。
さらに練る
前後にのばして広げていく感じで、インクをよく
練り合わせます。

空気を入れないように滑らかに動かします。
この状態で良く練り合わせることが大切です。

見た目がインクらしく馴染んでいても、なかなか
オイルとピグメントが 一体化しないので、時間を
かけて良く練っていきます。

通常練ったあとしばらくねかせて絵具の粉と油などが良く馴染むように塾生期間をつくります。

それでは手練りのインクを使って刷ってみましょう。

刷りに使う
版にインクを詰めます。
コラグラフでも紹介した岡本さんの版です。
インク詰めにはゴムべらを使っています。

この時にインクの延び具合やキレ具合を確かめ、
作品と版の刷り方を考え、インクの状態で足りな
いものを再度混ぜていっても良いでしょう。
拭き取り
寒冷紗でインクをきれいに拭き取っています。

今回使ったピグメントはターキーレッドという
色で染料系の為か、版がかなり赤く染まります。
拭き取り2
人絹で画面の上の方にある月を拭き取っています。

版にインクをつけた状態はかなりしっかりとつき
ましたが、拭き取ると結構良く拭き取れます。
刷り上がり
刷り上がりです。

インクを詰めた版の上に紙をのせ、さらにラシャ
をかぶせてプレス機で圧をかけ刷ります。
紙に刷りとられたインクの量も丁度よいようです。

銅版やコラグラフで使うインクは油絵の具に比べて可塑性もあまり必要なく比較的手作りしやすいと思います。
絵具作りの基本は絵具の粉(ピグメント)と油を混ぜ合わせるのですが、ピグメントの性質によって、その他に
体質顔料や樹脂をまぜないと油と混ざりにくいものや、非常に退色しやすいピグメントもあります。

その他乾燥材も入れないと乾きが遅くなり、紙についたインクが乾く前に脂分が吸われて油ジミが出来てしまっ
たりしますので、使う時には乾燥材も入れる必要があります。

なにより実際に作って使ってみると いろいろな発見がありますし、手練りのインク(絵具)は発色もよくとても
美しいものです。 是非試して見て下さい。

参考文献・・・岡鹿之助「油絵のマチエール」美術出版社,1953
       グザヴィエ・ド・ラングレ/黒江光彦「油彩画の技術」美術出版社,1966
       桑原利秀,安藤徳夫「顔料及び絵具」共立出版,1977
       ホルベイン工業技術部編「絵具の科学」中央公論美術出版,1990
       など、たくさんの参考書があります。